まるものお茶辞典

お茶の成分  -驚異のカテキン効果-

カテキンについて

 

 

お茶はの歴史は古く、その始まりは薬としてでした。

現在でも健康飲料として親しまれているお茶ですが、その主な機能性成分は

「カテキン」という成分です。

 

 

・化学物質・カテキン

カテキンはかつてはタンニンとも言われた成分で、お茶の渋味はこの成分が由来です。

もう少し詳しく上げると、お茶の葉の中には

・エピカテキン

・エピガロカテキン

・エピカテキンガレート

・エピガロカテキンガレート

の4種類のカテキンが存在しています。

これらは加熱処理によって

・エピカテキン        → カテキン

・エピガロカテキン       → ガロカテキン

・エピカテキンガレート    → カテキンガレート

・エピガロカテキンガレート → ガロカテキンガレート

に変化します。

 

 

これらの成分は酸化酵素によって変化してしまうのですが、緑茶はこの変化を極力抑えるので

緑茶には多くのカテキン類が残ります。

紅茶や烏龍茶は酸化酵素の働きでテアフラビンやテアルビジンといった酸化重合物に変化しています。

 

カテキン由来の機能性成分が日本茶には多くあると思って下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

・カテキンはどのお茶に多い?

カテキンは一番茶、二番茶と時期が進む程含有量が多くなります。

これは、温度の上昇や、照射量などがカテキンの生成に関与しているからです。

また、カテキンは意外にも新芽ほど多く含まれます。

春先伸び始めの若葉だけで出来たお茶が案外渋味を持つのもこのためです。

 

とはいえ、具体的にはどのように選べばいいのでしょうか。

カテキンは苦味と渋味の大元になっている成分です。

苦い渋いお茶がカテキンのたくさん入ってるお茶 なので、健康のためにはカテキンたくさんの

渋いお茶を飲みましょう。

淹れ方は別記事のこちらをご覧ください -お茶の淹れ方 健康第一!編-

 

 

 

 

 

 

 

 

・驚異のカテキン効果

カテキンの効果は本当にたくさんあります。

お茶の機能性はほぼこの成分だと言っても差し支えない程の万能成分、その一部をご紹介します。

 

 

・カテキンの機能性 肥満抑制・コレステロール抑制効果

カテキンは脂質代謝促進効果を持っています。

血中、肝中の脂質の減少を促進したり、コレステロールの吸収抑制にも力を発揮します。

同様の効果をカフェインも持っている為、お茶を飲むだけで太りにくい体質を得る事が出来ます。

 

 

・カテキンの機能性 がんの予防

カテキンの中でも、エピガロカテキンガレートはがんの増殖と転移を抑制する作用が認められています。

ガレート型カテキンは茶節植物由来のカテキンなので、この効果はお茶にしか望めません。

静岡県や埼玉県などのお茶生産地の自治体はがんの発生件数が少ない事などから様々な研究を進めています。

 

 

・カテキンの機能性 抗菌作用

カテキンは菌やウイルスへの抗菌作用を持っています。

インフルエンザウイルスやピロリ菌、赤痢菌、虫歯菌、コレラ菌、大腸菌O-157など

多くの細菌へ対応している万能成分です。

これはカテキンが抗酸化、たんぱく質結合の機能を持つ為に菌の阻害を行うからです。

 

 

・カテキンの機能性 抗アレルギー効果

カテキンにはアレルギー反応の抑制効果があります。

アレルギー発生物質=アレルゲンにより免疫の過剰反応として起きるのが花粉症などの

アレルギーですが、カテキンはこの反応の途中で発生する伝達物質ヒスタミンを抑制します。

特にその効果が高いカテキンが「メチル化カテキン(めちるかかてきん)」です。

べにふうき、べにふじ、べにほまれ といった品種に特に多く含まれます。

 

 

 

 

 

この他、様々なお茶の機能性を静岡県が調べまとめた冊子が県HPにあります。

より専門的な見識を身につけたい方におすすめです

静岡県経済産業部茶業農産課HPはコチラ ↓

http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-340/ryokucha_kenkou.html

 

参考文献

「茶大百科Ⅰ」 農文協 2008