『日本茶』 とは その3
その2では、栽培方法、製造方法による違いをお伝えしました。
次は、茶の木それぞれの部分での区分です。
煎茶や玉露などを元に選別します。
煎茶や玉露は以下のものと比較するときに、「本茶(ほんちゃ)」と呼ばれます。
1 茎茶(くきちゃ):お茶の茎の部分が多く含まれたお茶。雁がね、白折、棒茶とも言う。
テアニンというアミノ酸由来の甘味、独特の香気、さっぱりした飲み口
2 芽茶(めちゃ):製造途中で細かくなった芽を集めたお茶。癖のある旨味、甘味と渋味
3 粉茶(こなちゃ):ふるいで集めた粉部分を仕上げたお茶。すし屋のあがりなど和食の定番
4 頭(あたま):柳、頭柳、青柳とも言う、大きな葉を畳んだ扁平なお茶。
煮出して飲んだり熱湯で淹れる淡麗な飲み口
出来たお茶に焙煎を加えたお茶、
5 ほうじ茶:お茶を120度以上の高温で焙煎したお茶
6 玄米茶:玄米をブレンドしたお茶
その他のくくりで、難しいのが
7 番茶(ばんちゃ)
です。
これは地域によって指すものが違い、
7-1:ほうじ茶のこと
7-2:頭のこと
7-3:煎茶や玉露を摘んだ後の大きな葉を元につくったもの
7-4:成長した親葉を元に各地域独特の製法で造った地元の味のお茶
碁石茶、京番茶、ぶくぶく茶、大寒茶 など
7-5:夏に大きく成長した葉を元に秋冬に造るお茶、主に煮出したりペットボトル用になるもの
と様々な意味があります。
種類が増えましたが全部把握しなくても大丈夫。
『選別や後加工、製茶時期での違いが多くの種類を生みだす』
と覚えて下さい。
参考文献
「茶大百科Ⅰ」 農文協 2008
「茶大百科Ⅱ」 農文協 2008
「茶の科学用語辞典」 日本茶業技術協会 2006