仕上げについての説明

12月19日

ここ数日行っている仕上げについて、です。

細かく、でも分かりやすく説明します!

お茶の製造は大きく分けて

荒茶製造工程

仕上再製工程

に分かれます。

いわゆる、 「お茶揉み」 が荒茶製造。

製茶工場で行われます。

生の葉を蒸して乾燥させて「荒茶」と呼ばれる中間商品を造ります。

(主に茶問屋が買い付けるので市場に出回りません。味はフレッシュなかんじ。)

一方、仕上再製では「荒茶」を元に、

「異物除去」「ブレンド」「火入れ」をします。

主に問屋の仕事ですが自園自製販売をしているお茶園では

自分で行います。

仕上げ再製の説明に移りますと、

「異物除去」の異物とは、お茶の茎や細かな粉。

それぞれの良さがある個所ですが、純粋に「煎茶」を楽しむのには

雑味を出すので取り除きます。

(逆に茎や粉を混ぜて新しい味の商品を造ることもあります)

「ブレンド」はお茶の世界では、「合(ごう)」と呼ばれます。

あわせる、ので合。

お茶屋さんで

「このお茶どこの産地が合されてますか?」

と尋ねると、業界人だと思われて警戒されます。

マイナーな業界用語です。

「火入れ」 は仕上げの最難関

高温、80度以上にお茶を熱します。

青臭みなどの雑味を抜くこと、「火香」と呼ばれる香気を加えることが目的です。

これが難しい・・・要勉強です。

「火入れ」と「合」は順序が逆になることもあります。

お茶屋さんごと、造るお茶ごとのやり方があるので、どちらが正しいとかはありません。

以上、簡単な説明でした。

で、実際の様子をどうぞ

異物除去は春に終わってるので

形状や茶園ごと、違うお茶を見本盆に出してどうブレンドするか決めます。

普通は今売っているお茶と同じ味を目指します。

仕上げの作業履歴は手帳に残しますが

全く同じ分量、温度、時間でやってもダメです。

工場内の気温、湿度、お茶自体の熟成度が違うので

五感を駆使して微調整を加える必要があります。

これらの道具も使います。

「合」の比率を決めたら火入れをします。

大体、2kこなすのに90分くらい?

良いお茶、例えば「冠茶・かこい」は3時間かけてます。

もっと効率の良い機械ややり方はあるけれど

今の実力では、それでは今の品質を再現できないのでしません。

そうして火入れを終えたお茶がこちら

左が火入れ後のお茶です。

今売っているお茶を並べて比較。

お茶を淹れて味や水色も見ます。

味や外見をチェックして、これで完成・・・!

では、ないです。

まだ、未完成品なのです。

左のお茶と右のお茶とを比べて見て下さい。

まだ、機械で除去できない茎などが残ってます!

これです! ↓

これを取ります。

ここにきて活躍するのがピンセット!

仕上げセットの写真にあるやつです。

ピンセットで残った茎や古葉を除去しながら

異物がないかの確認もします。

ここまでやってようやく完成!

まるも のお茶は最後まで妥協しません。

手を抜かないからこその、 こだわり鮮茶 です!!