お茶の成分、アミノ酸、ビタミン フッ素ミネラル
お茶にはカフェイン、カテキンの他にも色々な機能性成分があります。
それらは他の作物にも含まれているのですが、お茶は固有の成分、カテキン類や
カフェインがあることで他の食物以上の効果を生みだします。
・ビタミン
ビタミンは人が生きて行くのに必要な要素で、かつ人体で生成できない成分です。
外部から飲食を通し摂取する必要があるのですが、お茶には豊富に含まれています。
特に多いのはビタミンCで、緑茶の場合カテキンとの結合に守られ存在します。
第二次大戦中、海軍や陸軍は壊血病対策も兼ねてお茶を求めたと言われます。
その他、ビタミンB1、ビタミンE、βカロテンといったビタミン類が含まれています。
これらは紅茶などでは発酵の過程で失われるため、緑茶が一番多く保持しています。
・アミノ酸
お茶の旨味成分はアミノ酸に由来します。緑茶にはテアニン、アスパラギン酸、グルタミン酸など
15種ほどの遊離アミノ酸が含まれています。かぶせ茶や手摘み茶など上級茶ほど多く含まれています。
一番多いのはテアニンというアミノ酸で、甘味はあるものの味は弱く血圧降下や神経機能調節などの
機能性を持っています。-お茶を飲んでリラックス- というのはテアニンの力です。
グルタミン酸は強い旨味を持ちお茶の味に関与する成分ですが、それぞれが独立しているのではなく
混合した複雑な味を多様なアミノ酸がもたらしています。
・ミネラル
お茶はフッ素やマンガン、亜鉛など多様なミネラルを大地から吸い上げています。
特にフッ素は虫歯予防の効果があり、カテキンの殺菌効果との相乗効果でガムや歯磨き粉に使われます。
茶園管理をしていて、ミネラルの含有量は土地によりかなり変わるのではないかと考えています。
・γ-アミノ酢酸 GABA
生葉を嫌気状態にする事で、グルタミン酸が変化してγ-アミノ酢酸になります。
血圧を下げ、リラックス効果のあるギャバロン茶にはこのGABAが含まれます。
・サポニン
お茶の花や種に多く含まれる成分で水と混ぜる事で泡立つ性質を持っています。
この界面活性作用により血圧を下げたりコレステロールの吸収阻害、抗菌などの効果を発揮します。
抹茶やぶくぶく茶、ボテボテ茶などが泡立つのはこの成分です。
この他、様々なお茶の機能性を静岡県が調べまとめた冊子が県HPにあります。
より専門的な見識を身につけたい方におすすめです
静岡県経済産業部茶業農産課HPはコチラ ↓
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-340/ryokucha_kenkou.html
参考文献
「茶大百科Ⅰ」 農文協 2008