『お茶』 とは
お茶、TEA という言葉で表される飲み物は本当にたくさんの種類があります。
日本茶、煎茶、玉露、玄米茶、紅茶、烏龍茶、たんぽぽ茶、静岡茶・・・などなど。
あまりにたくさんのものを指す言葉なのですが、大まかにいえば
「植物の乾物を液体で抽出した飲み物」
の事です。
もう少し詳しく見ていくと、
① お茶の木:カメリア・シネンシス(Camellia sinensis)というツバキ科の常緑樹を原料にしたもの
と
② それ以外の植物を原料にしたもの
に大別されます。
②のお茶を、「茶外茶(ちゃがいちゃ)」とか「健康茶」とか「ハーブティー」と呼びます。
牛蒡茶やタンポポ茶、杜ちゅう茶、カモミールティーなどです。
様々なものをブレンドしたものも、このくくりで「ブレンドティー」と呼びます。
① のチャの木から造られるお茶も、様々な製法により分けられます。
主眼は茶葉の持つ「酸化酵素(さんかこうそ)」です。
酵素による発酵の違いで3つに分けます。
1 緑茶(りょくちゃ):酸化酵素を失活させたお茶。不発酵茶
主に日本の煎茶、玉露、茎茶、釜炒り茶など
2 青茶(あおちゃ):酸化酵素での発酵を一部したお茶。半発酵茶。緑茶と紅茶の中間全て
台湾烏龍茶、鉄観音、東方美人、岩茶 など
3 紅茶(こうちゃ):酸化酵素で完全発酵したお茶。発酵茶
セイロンティーやアッサムティーなど。
この次に
4 白茶(はくちゃ):摘んだお茶をそのまま乾燥させたお茶。 白牡丹など
5 黒茶(くろちゃ):1~3のお茶が経年を得て発酵が進んだお茶や、菌を使い事後的に発酵させたお茶。
後発酵茶。プーアル茶や阿波番茶など
6 黄茶(きちゃ):酵素失活処理の後、微発酵を促したお茶。中国でもごく稀な希少茶。君山銀針など
以上の6種をもって中国では「六大茶(ろくだいちゃ)」と分類します。
まとめるとこのような図になります。
六大茶は大まかな分類でありダージリン紅茶のように発酵しきれていない紅茶があったりします。
律儀に覚えなくても大丈夫です。
『日本茶は緑茶』
これだけ覚えていて下さい。
参考文献
「茶大百科Ⅰ」 農文協 2008
「茶大百科Ⅱ」 農文協 2008
「茶の科学用語辞典」 日本茶業技術協会 2006