“まるも” は創業以来八十余年、「マル茂」の屋号で富士山麓でお茶の製造をしてきました。
雄大な富士山の風を受け、豊かな岳南の土に根を張り、長年培われてきた茶師の技術で紬だした “まるも” のお茶はいつの時代も一貫して人々の「美味しい」の言葉に支えられ、それだけを目指して造られてきました。 富士山で生まれた色々なお茶を提案することで、家庭で、地域で、職場で、日々の営みの中で隣人と心を通 わす豊かな時間をお届けしています。
富士山南部、岳南地域で栽培されたチャの新芽を摘み取り造る”まるも”のお茶。その原料となるチャの畑のことを、茶園と呼びます。
単一の茶園で作られる力強い個性の茶から複数の茶園の葉を同時に揉みこんだ複雑な味のお茶まであります。
日本茶は 世界中のどの国の緑茶にもない、鮮やかな緑色をしています。
新鮮な若葉の色を再現するために緑色素であるクロロフィルを壊さないように丁寧に造るのは、独自に発達した日本固有の技術です。
茶の製法はチャに含まれる酸化酵素を蒸すことで止め、茶温を人肌で保ちつつ水分を揉みだし乾燥させていきます。微妙な変化を人の手で全て確認して「揉む」作業は機械化された現在でも変わりません。
まるもでは創業以来80余年、一貫して人の手で製品を確かめ作り続けています。
その特徴が一番現れているのはお茶の水色です。
鮮やかな緑色を造り出す「深蒸製法」という作り方が昭和40年代終わりに静岡県の菊川、掛川で開発されると昭和50年代にまるもでも深蒸製法を導入しました。
富士山麓地域の茶の葉は深蒸しには向かないと言われる中、研究の末に深蒸しでも従来の蒸しでもない、岳南の葉に適した独自の蒸し加減を極めました。職人の勘でしか表せない、絶妙な加減が まるも の色を造ります。
まるも のお茶はお湯を注いでしばらくすると茶の色が水の中で若葉の色に戻ります。若葉の色をしたお茶は飲み口が甘く、飲んだ後にスッキリした味わいが残ります。