『日本茶』 とは その1
日本で造られるお茶を日本茶(にほんちゃ)と言います。
日本で『お茶』と呼ばれるものは製法や時期などによりいくつかの種類に分かれます。
まず、大きく分けたいのは殺青(さっせい)方法による分類です。
「殺青」とは、生葉内の酸化酵素を失活させる事を指します。
日本にはまず「釜炒り製法」というやり方が大陸から伝わりました。
そのやり方を今でも受け継いでいるのが
1 釜炒り茶(かまいりちゃ)
です。
佐賀や熊本、宮崎で造られています。
釜で葉を炒る事で酸化酵素を失活します。
次に、現在の主流となっている「蒸し製法」
葉を蒸して酸化酵素を失活します。
2 蒸し製緑茶(むしせいりょくちゃ)
と言われ、煎茶、玉露など日本茶のほとんどがこの製法です。
意外なのは、世界の「緑茶」の標準は「釜炒り製法」なのです。
「蒸し製法」は日本の文化背景により求められ、茶師達の努力によって生み出された誇るべき製法です。
『日本茶はだいたい蒸して造る、蒸し製緑茶』
と覚えて下さい。
参考文献
「茶大百科Ⅰ」 農文協 2008
「茶大百科Ⅱ」 農文協 2008
「茶の科学用語辞典」 日本茶業技術協会 2006